第七章 小田原落城
勝頼「さて、そろそろ小田原を攻めてみるか」
盛信「勝機は五分五分といったところでござろうか」
信茂「忍びの報告に寄れば、小田原城の修復はまだ10分の1程度とのことにござる」
氏照「しかし周りは敵だらけですぞ。北には上杉、東に佐竹、屈強の大名ばかりじゃ」
氏規「城から兵を出せば、この両者が我が岩附城に打って出る可能性もありまするな」
梅雪「なぁに、兵は3万もある。それに東北の伊達政宗と同盟も締結した」
信盛「伊達といえば騎馬鉄砲隊で有名な伊達でござるか」
梅雪「こちらの騎馬技術と引換に鉄砲技術を教えて貰うつもりじゃ」
信茂「されば騎馬鉄砲が使えまするな」
勝頼「それに鉄砲鍛冶の技術もあるからな。自国で心おきなく鉄砲を製造できるようになろう」
信豊「そうなれば城の守りも安泰というわけか」
数週間後…。
「お屋形様、小田原の兵が徐々に回復しておるそうにござりまする」
「まずいな、一か八かの勝負に出るか」
勝頼は仁科盛信を岩附城に残し、2万の軍勢を率いて小田原城を攻撃、敵兵が打って出たが、ことごとく敗走させ、小田原を落とした。
「いやいや、まさか一挙に二カ国も獲れるとはおもわなんだ」
「此度は周りの戦況が我らに味方しましたな。徳川が北条を攻めておらなんだら二カ国領有も危うかったでござろうて」
「まさに漁夫の利」
「これで我が領国は甲斐、相模、武蔵の三カ国となったか」
「おめでとうござりまする」
「この三カ国を財政基盤にして兵を増強し更なる領土拡大を目指さねばならんのう」