第五章 岩附城落城
数年後…。
「八王子城も完成したことじゃし、そろそろ北条の領地武蔵に攻めるか」
「敵の守備兵は8000にござりまするな」
「申し上げまする!徳川の大軍2万が北条家の領地相模に侵入したとの知らせが入りましてござりまする!!」
「なんと!同盟が手切れとなったか!」
「我らもうかうかとはしておられませんな。真田と上杉の同盟期限が切れておりまする」
「早めに領土を拡大しておかねば、これ以上の発展はのぞめぬな。着々と領土を広げておる上杉に隙を突かれそうじゃ」
「家康が小田原城を狙っているとあらば今が絶好の好機かと思われまする。岩附城の兵の守りは手薄故、幾ら城が堅くとも容易く落とせましょう」
「よし、盛信とそちと、信豊叔父、それに信貞を連れて行くか」
「3万の軍勢にござりまするな。兵站も確保しておかねば兵も潰走します故、これより米倉を調べて参りまする」
「しっかりとした奴じゃ」
「では皆の者、出陣じゃああ!」
武田方の3万の兵に攻められた岩附城は落城。武蔵の国は武田領となった。
*
信茂「ようやく一国が手に入りましたな」
勝頼「領国一国を手に入れるまでに無茶苦茶時間がかかったぞ。ゲーム開始より8年か」
信盛「致し方ありませぬ」
勝頼「それにしてもこの兵糧の減りようは何じゃ。11万もあったのがあっという間に減ったぞ」
信盛「3万の軍勢を動員しましたからな。それでもまだ8万もござりまする。米相場が安いときに買いだめておいたのが功を奏しましたな」
「さて、新たに手に入れた領地を検分すると致すか。岩附城周辺はさすが国富に富んでおるのう。水田もあるではないか」
「秋の収入時には莫大な米の収穫が期待できましょう」
伝令「殿!一大事にござりまする!」
「何じゃ!」
「北条家の小田原城が徳川家康の手に落ちましてござる!」
「おおそうか。どうする信茂、今小田原を攻めれば武蔵に続いて相模が獲れるぞ?」
「しかし今は戦が終わったばかり故、兵も傷ついておりますれば、回復するまでしばし待たれては如何かと」
「ふうむ、しかし落ちたばかりで修復もままならぬ小田原城を今攻めれば、いかに天下の名城といえども簡単に落ちよう。一挙に3カ国を手に入れることも可能じゃ」
(全く、戦好きの殿についておったら命が幾つあっても足りんわい)
「何か申したか?」
「いえ、何も…。やはりここは兵を休めるのが肝要かと」
「分かった。そちに任せた!」
「ハハッ!」