第十九章 東海平定
甲斐より総勢2万の軍勢を発すると、浜松港に駐留していた武田信虎の兵一万五千が駿府城に入城、城の守りを固めた。
「父上は一体何をしておるのじゃ」
「どうやら我らに一泡吹かせたい様子にござりまするな」
「ううむ、こうなっては致し方あるまい。一旦兵を甲斐へと引き上げさせ、再び軍勢を整えてから攻めるしかあるまいな」
甲斐へと引き上げた義信隊二万は、晴信が小田原城より三万の軍勢を率いて出陣したとの報せを受けると、再び出陣。甲斐と相模より駿河に進行した武田軍総勢五万は、駿府城を攻め立てた。
既に抵抗する気迫もなく、駿府城は落城。勢いに乗った武田軍は、西へ西へと兵を推し進めた。
「今川家が降伏を願い出てきておりまする」
「よし、これで駿河は我が領地となったな」
「問題は家康にござりまするな」
「我が武田騎馬軍団を以てすれば、赤子の手を捻るよりも容易かろう」
晴信の言葉通り、徳川家康の立て籠もる岡崎城は、降伏。徳川家臣団をも組み込んだ武田軍団は、勢いに乗じて清洲城も包囲、織田家を滅ぼし、ついで信濃より出陣した真田幸隆率いる三万の軍勢が美濃稲葉山城を落とし、斉藤家をも下した。