第十三章 北国攻略
「安東家との和議が相成った。六ヶ月の間じゃがの」
飯富政景「なぜ和議に応じたのでござりまするか」
「伊達家のことがある」
「伊達家、奥州の伊達晴宗の事に御座りまするか」
「そうじゃ。儂が出立した後、勘助から報告がまいっての、山形城に攻めいる気配を見せおったわ」
「なるほど」
「いち早く和議を結んだゆえ、兵を引き返したようじゃが、伊達家は強者揃いゆえ油断がならぬ。いずれ睨みを利かさねばなるまい」
「かといって伊達家の根城は少々とおうござりまするなぁ」
「我が部隊はこれよりいったん山形城に帰還いたす。次にせむるは蘆名盛氏じゃ」
蘆名盛氏の守る城には総勢一万五千の兵がいたが、山形城より出陣した晴信本体一万二千の他、北越後新発田城より出撃した武田信繁、内藤昌豊、真田幸隆の部隊が、山道を通って、城を包囲、戦意を失った黒川城は呆気なく落城した。
城を落城させた後、晴信は間髪を入れず宇都宮城主の宇都宮を攻める為に出陣した。