第十章 蘆名盛氏の裏切り
それから数日後・・・。
晴信「上杉はどうした」
「山形城に篭もっておりまする」
「して、いかがいたそう」
「らっぱからの報告によると、山形城の城兵は僅か九〇〇〇とのことに御座りまする。我が武田騎馬軍団を以てすれば、落城は容易いかと」
「よし、ではこれより山形攻めを始める。皆の者、出陣の準備をいたせ!」
新発田城より出陣すると、蘆名盛氏の軍勢が、手薄になった新発田城に迫った。勘助はすぐさま晴信に、越後春日山城の高坂昌信に援軍を要請するよう進言。武田義信と飯富虎昌率いる騎馬隊一万を新発田城の救援に向かわせた。
晴信「おのれ、蘆名盛氏め」
勘助「人の隙を見てせむるが戦の常道なれば、此度のことは致し方ありますまい」
晴信「先だって佐竹に対抗するために儂の元に使者を寄越しておったゆえ、儂とは仲がよいものとばかり思うていたがの。先だっての上杉との小競り合いの折も、後方より上杉の城を攻撃してくれたではないか」
勘助「戦とは、そのようなものにござりまする。いつ何が起こるか予測が付きませぬ。ご嫡男の義信様と、飯富殿が救援に向かわれたからには、体よく追い払ってくれましょう」